Neil Fujita / ニール・フジタ
皆さんはニール・フジタという方をご存じでしょうか?
彼は戦後のアメリカ・ジャズシーンで活躍したグラフィック・デザイナー。非常に印象的でジャズの即興性を的確に捉えたようなグラフィック、アートワークを次々と生み出しました。
ハワイに移住した日本人の家庭に生まれた彼は、戦時中にアメリカ本土の収容所に送られたりアメリカ軍に従軍し、厳しい時代を生き抜きました。
戦後、彼はニューヨークのコロンビアレコードから仕事のオファーを貰いますが、その時に
「キミがこの仕事のオファーを受けるということは、他の連中(アメリカ人)から仕事を奪うということを意味する。汚い言葉でののしられるかもしれないし、難しい立場になるかもしれない」
と念を押されます。
しかし彼は臆することなく突き進み、後にマイルス・デイビスやデューク・エリントン等大物アーティストのレコードカバーを手掛けることになります。
そしてすごいのは、この時代に黒人や女性を積極的にスタッフとして雇用し、多様性を重んじていたということ。
2019年現在でもごく表面的に「多様性」を謳っている企業が多いことを鑑みると、この感覚はとてつもないと思います。
そして彼の作品の中で最も多くの人の目に届いたのは、恐らくこちらでしょう。そう、あまりにも有名な映画「ゴッドファーザー」の「操り人形ロゴ」です。
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